DATA-EXテストベッド提供開始について

  一般社団法人データ社会推進協議会(東京都港区、代表理事:奥井規晶 、以下DSA)は、自律分散型データ連携基盤(以下データスペース)技術「DATA-EX」によって構築したテストベッドの提供を開始いたします。本テストベッドは、産業界やコミュニティによるデータスペース導入時のイメージや効果を確認していただくことを目的としており、まずはDSA会員企業へSaaS型での提供から開始し、順次利用を拡大する計画です。

  DSAでは、先のリリースの通り、IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)をはじめとする国内主要関係機関とともに日本国内におけるデータスペースの技術コンセプト「Open Data Spaces」を推進しております。DATA-EXは本コンセプトのリファレンスアーキテクチャモデル(ODS-RAM)及びプロトコル(ODP)を参照し、経済産業省が推進するウラノス・エコシステムやロボット革命・産業IoTイニシアティブ協議会における産業データ連携に関する国内外活動等と共通仕様により開発されており、SIP第3期およびSIP/BRIDGEなどの科学技術研究課題において試験導入を実施し、実環境での評価・検証を行なっています。

  また、DSAは我が国におけるデータスペースの社会実装と国際連携を強力に推進する協業体制「Japan Data Space Alliance(JDSA)」の一員として、国内外におけるデータスペース技術の発展に貢献して参ります。

■データスペースとは

  国際的なデータスペースの推進を進めるIOFDS(International Open Forum on Data Society)では、「データスペース」という用語について以下のように定義することを推奨しています。

“「データスペース」とはガバナンスフレームワークによって定義された共通のポリシーとルールを持つ分散型エコシステムであり信頼とデータ主権を維持しながら参加者間の安全で信頼性の高いデータ取引を可能にするものである。”

  これは、複数の企業や組織が、業界や国の垣根を越えて、安全かつ信頼できる形でデータを共有・流通させるための仕組み(基盤やルールを含む)のことです。データ主権を維持するということは、従来のようにデータを一箇所に集約するのではなく、各組織が自らのデータを管理する権利(データ主権)を保持したまま、データのプライバシーやセキュリティを守りつつ必要なデータだけを連携させる「自律分散型」のアプローチを取る点が大きな特徴です。本コンセプトは日本を含むアジア諸国と欧州を中心に活発な議論や技術開発が行われております。

  日本国内では日本成長戦略会議の戦略分野であるデジタル・サイバーセキュリティ領域において、データ連携(データスペース等)がデータ基盤高度化の構成要素に位置付けられています。また、経団連の産業データスペースの構築に向けた第2次提言などでも、産業界におけるデータスペース整備の必要性が示されており、DSAが推進するDATA-EXの取り組みは、政府や産業界のビジョンを具現化し、社会実装を支援するものです。

■DATA-EXについて

  DSAでは、データと人材が連携・循環するエコシステムの実現を目指し、内閣府の戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)第2期における分野間データ連携基盤技術開発の成果である「CADDE(Connector Architecture for decentralized Data Exchange;分散型データ交換のためのコネクタ・アーキテクチャ;ジャッデ)」の社会実装に向け、データの原本性保証・品質評価、データ管理機能、統計、解析、可視化など、データ連携に必要な共通機能を、会員企業の参画によりDATA-EX開発TF(タスクフォース)を組成し継続開発を行なっております。

  DATA-EXでは、業界やコミュニティでデータスペースを構築していただくための基盤技術としてCADDEをはじめとするソフトウェアモジュールを提供します。このソフトウェアモジュールを用いて構築されたデータスペースでは参加者間で安心・安全なデータ連携が可能となり、共通の基盤技術の導入により、異なる業界・分野間のデータ連携における技術差分を解消しインターオペラビリティのあるデータスペース構築を支援します。

■テストベッドのご利用開始方法

利用手続きは、会員企業からの利用申請を受付け、企業・団体ごとに参加者環境を払出しいたします。
提供開始に伴いまして会員の皆様に向けて説明会を開催いたしますので、事務局からの開催案内を確認してください。

申請受付開始:2026年3月中
注意事項:申請から環境の払出しまでに最大2週間程度を要します。

テストベッド利用料(年間)

DSA会員種別の規定に沿って、以下のご利用料金を申し受けます。

正会員A:無料
正会員B:10万円
上記以外:15万円

■DATA-EX開発TFおよびSWG参画企業について

本TFおよび関連するSWGには、DSA事務局に所属する研究員に加え、下記会員企業・団体に参画いただいております。

アビームコンサルティング株式会社/株式会社インターネットイニシアティブ/株式会社ウフル/NTTドコモビジネス株式会社/エブリセンスジャパン株式会社/東京大学大学院情報学環/日本電気株式会社/富士通株式会社/RadarLab株式会社 ほか(五十音順)

■一般社団法人データ社会推進協議会について

一般社団法人データ社会推進協議会(DSA)は、産官学が連携し、日本だけでなく世界とも協力しながら、分野を超えた公平で自由なデータの流通と活用ができる社会(データ社会)を通じて、豊かな社会の実現に寄与することを目的としています。その一環として、既存のデータ連携に関する取り組みを調整し、連邦型の分野横断的なデータ連携を目指す「DATA-EX」を推進します。


本件に関するお問い合わせ先
一般社団法人データ社会推進協議会(DSA)事務局
https://data-society-alliance.org/contact