国際的なデータソサエティに関する円卓会議開催報告
データソサエティ実現に向けた国際協力を推進するため、データソサエティ円卓会議を継続的に開催することに参加者全員と合意
一般社団法人データ社会推進協会(所在地:東京都港区、代表理事:奥井 規晶、以下「DSA」)と、IEEE SA P3800 DTS (Data Trading System) WGは、2023年2月6日から3日にわたり、ベルギー・ブリュッセルにて’Round table meeting for data society’を開催しました。
本会議には、DSAが提案・推進する国際標準化活動であるIEEE P3800 DTS WGの参加者と、欧州でデータ連携を推進する主要関係者が出席し、データ社会の実現に向けた相互理解と協力に向けた意見交換が行われました。
会議での議論の結果、参加者全員が以下の内容に合意しました。
- 国境を越えた連携はデータソサエティの価値を向上させる。
- 相互のコミュニケーションを継続し、連携を向上させる。
- 本ラウンドテーブル会議を半年に一度、継続して開催する。
- 国境を越えたデータ連携のための共通規格の策定など、必要な活動を継続する。
これにより、国際的なデータの相互利用・相互接続が促進され、様々なデータ活用分野でのサービス創出が期待されます。
本会議の開催背景と目的
IEEE P3800規格は、統一されたアーキテクチャのもと、ドメインに依存しない原則的なマーケットプレイスを通じてデータを取引するためのシステムを確立するものです。用語、参照モデル、データプロバイダー、データユーザー、データマーケットプレイスの役割と機能を定義しています。この規格では、リファレンスモデルを用いてデータ取引システムの概要を説明しています。
一方、日本は信頼されるデータ社会の構築を推進するため、DFFT(Data Free Flow with Trust)コンセプトに基づく包括的なデータ戦略を策定しており、特定の分野や業種に限定されない連邦型のデータ連携プラットフォーム(DATA-EX)の構築を進めています。
この分野において、欧州では多くの関係者がデータ連携のためのアーキテクチャと、それを実装・運用するためのシステムを構築しています。
本円卓会議では、データ社会構築のために解決すべき共通の課題を認識し、連携して国際標準化に貢献することを目的としています。